行政訴訟判決…補償金増額請求事件(11)


◆S53. 4.28 名古屋地裁 昭和43(行ウ)9 補償金増額請求事件(11)

◆S53. 4.28 名古屋地裁 昭和43(行ウ)9 補償金増額請求事件(11)

にいう損失補償は同法七五条二項四、五号に規定する河川工事等公益上やむをえない必要があるときになされる占用許可取消処分等に伴う損失の補償であり、同法七六条二項、二二条四、五項によれば河川管理者の見積損失補償金額に不服がある場合は収用委員会に対し土地収用法(昭和二六年法律二一九号、但し同四二年法律七四号同法の一部を改正する法律による改正前のもの、以下同じ)九四条の規定による裁決を申請することができることになつていることから考えると、同法上の損失補償に関する諸規定を類推することが許されるものということができる。そして、同法七一、七二条によると、収用する土地に対する損失補償は裁決時における近傍類地の取引価格等を考慮して算定した相当な価格をもつてなされ、ここに相当な価格とは収用土地の客観的取引価格と解されるが、所有権取得の効果を生ずる収用については結局、収用土地の所有権の取引価格(市場価格)ということになる。従つて、前記所有権相当額ないし所有権価格は、本件裁決時における近傍類地の取引価格等を考慮して算定される客観的取引価格と考えることができ、右客観的取引価格は当該土地の客観的利用価値によつて形成されるものと解すべきである。
2 成立に争いのない甲第九、第一三ないし第一五、第一七号証、同第二一号証のうち原図部分、同第二六号証の一ないし四、同第三三号証の一、二、同第三四、第三六、第三七号証、証人Aの証言により真正に成立したことを認めることができる同第二〇号証、同第二一号証のうち書入れ部分、同第二二号証の一、二、同第二九ないし第三一号証、同証人の証言および検証の結果を総合すれば、別紙目録記載の地目堤防の土地(以下、本件堤防という)は本件輪中堤の一部に属し、同輪中堤は木曾川に架る国道一号線上の尾張大橋から木曾川西岸堤沿いに北方約五キロメートルの所に位置し、木曾・長良・揖斐三河川がそれぞれ堤を隔てて合流する地点に、木曾・長良両河川に挾まれて存在し、付近には長良川本流を隔てて西側に宝歴治水工事で名高い千本松締切堤があること、本件輪中堤は徳川時代初期に原告の祖先が当時の尾張藩に築造を出願



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