◆S53. 5.11 大阪地裁 昭和45(行ウ)38 法人税贈与税更正処分取消等請求事件(22)
式の時価の評価が困難であることは前述したとおりであるが、評価目的に応じてその時価を算定することは決して不可能な作業ではないのであるから、評価が難しいことを理由に時価と譲受価額との差額を益金に算入するのを譲受価額が時価の二分の一未満の場合に限るとするのは妥当でない。
5 それゆえ、原告会社がBから譲受けた本件株式について、その譲受価額と時価との差額に相当する額は原告会社に対するBからの受贈益と認められ、法人税法二二条二項により各事業年度の所得の計算上益金に加算さるべきものである。
6 本件更正処分等(裁決により一部取消された後のもの)における本件株式の一株当りの価額は別表3裁決欄記載のとおりであるところ、前記認定によれば、昭和四〇年一二月二八日における本件株式の時価(六、三〇〇円)は更正処分等の株価(七、一四二円)を下回るから、原告会社の第一期の所得の計算上益金に加算さるべき受贈益の金額が更正処分等における同金額を下回ることは明らかである。そうすると、第一期につきBから原告会社へ贈与があつたものとみなされ、原告会社の所得の計算上益金に加算さるべき金額は一株当りの時価(六、三〇〇円)から譲受価額(五、六四六円)を差引いた金額六五四円に右譲受日における譲受株式数三、八四〇株を乗じた二五一万一三六〇円と認められ、右所得に対する法人税額および過少申告加算税を算定すると別表17記載のとおりとなる。従つて、第一期の法人税についての更正処分等のうち別表17記載の金額を超える部分は受贈益を過大に認定した違法があるから取消さるべきである。これに対し、昭和四一年一二月二八日および昭和四二年一月三一日における本件株式の時価(八、三〇〇円および一二、五〇〇円)は更正処分等の株価(八、〇四八円および八、〇七九円)を上回るから原告会社の第二期の所得の計算上益金に加算さるべき受贈益の金額が更正処分等における同金額を上回ることは明らかである。従つて、原告会社の第二期の法人税についての更正処分等には何ら違法は存しないから、これの取消を求める原告会社の請求は理由がない。
三 贈与税について


