◆S53. 5.11 大阪地裁 昭和45(行ウ)38 法人税贈与税更正処分取消等請求事件(24)
、九条は対価をもつて財産の譲渡を受けた場合、「著しく低い」価額の対価で財産の譲渡があつたときに限り、時価と対価との差額に相当する金額を贈与により取得したものとみなされる旨規定しており、従つて取得財産の時価に比し対価が「著しく低い」といえない場合には贈与税はこれを課さないものと解されるのである。この点において法人税法と相続税法(贈与税を含む)の考え方に差異があるとしても元来それぞれの法の対象とする租税の性質、目的等が異なる以上やむをえないところであるといわなければならない。そして資産一般についてはともかく、本件のごとき非上場株式について、贈与税における時価より「著しく低い」価額とは、D鑑定等を斟酌して考えると、時価の四分の三未満の額を指すと解するのが相当である。そうすると、本件株式の譲渡のうち、昭和四〇年一二月二八日譲受分(譲受価額五、六四六円)については時価(六、三〇〇円)の四分の三を上回る(6300円×0.75=4725円∧5646円)から「著しく低い」価額による譲渡があつたとはいえないが昭和四一年一二月二八日および昭和四二年一月三一日譲受分(譲受価額いずれも五、四五四円)については時価(昭和四一年一二月二八日 八、三〇〇円、昭和四二年一月三一日 一二、五〇〇円)の四分の三に未たない額による譲受である(8300円×0.75=6225円∨5454円、12500円×0.75=9375円∨5454円)から時価に比し「著しく低い」額による譲渡があつたものと認められる。従つて、昭和四〇年分贈与税については同年一二月二八日譲受に係る本件株式の譲受価額と時価との差額を贈与により取得したものとみなすことができないから、右差額に相当する額を贈与により取得した財産であるとしてこれに課税した更正処分等は違法である。これに対し、昭和四一年分、昭和四二年分の贈与税については各年の株式譲受における時価と譲受価額との差額に相当する額を贈与により取得したものとして課税すべきことは当然であつて、かつ前記認定の時価と譲受価額との差額は、各年の更正処分(裁決により一部取消された後のもの)中で認定された時価


