◆S53. 5.16 東京地裁 昭和47(行ウ)36 告示無効確認請求併合事件(8)
なる行政処分には該当しないのみならず、原告らには本件各告示の無効確認又は取消しを求める法律上の利益がなく、また、本訴はいずれも具体的事件性又は争いの成熟性を欠いており、更に原告らは、昭和四九年告示の無効確認又は取消しを求める訴えの利益を有しないから、右いずれの点からしても、本件各訴えは不適法であり却下されるべきである。
二 本案の主張
1 令は、当籾は国家総動員法に基づく勅令として昭和一四年に公布施行され、戦争遂行のための物価安定策の一環として実施されてきたが、終戦後においても、異常な住宅難による地代家賃の急騰を防止するために継続されてきたものである。
すなわち、令の立法趣旨は、高額な地代家賃の抑制を図るとともに、貸地貸家の経営に適正な利潤を得させることによつて、その供給を維持、促進し、住宅難の緩和を図ることにある。このことは、令一条の「この勅令は、地代及び家賃を統制して、国民生活の安定を図ることを目的とする。」との文言にも示されているところであつて、原告らが主張するように憲法二五条の最低限度の生活を保障するという性質のものではない。
2 令五条によれば、建設大臣は賃料の統制額で公正でないと認められるに至つたものについては、その賃料の統制額に代わるべき額を定めることができることとされているが、このように統制額の決定を建設大臣の告示に委任することは憲法四一条に何ら違反しない。
すなわち、委任命令の合憲性は、形式的には憲法七三条六号に基づくのであるが、その必要性は、現代国家における専門的、技術的事項に関する立法の要求の増大、事情の変化に即応する機敏な適応性が要求される事項についての立法分野の拡大等によるものである。しかるに、地代家賃の統制額の改訂は、何よりも社会、経済情勢の変化に応じ、これに機敏に対処する必要があるのみならず、統制額の算出方法も専門的、技術的なものであるから、まさに委任命令によらざるを得ない場合であつて、令五条は何ら憲法に反しない。
また、地代の統制額の改訂は「公正でないと認められるに至つたものについて」(令五条一項)、家


