◆S53. 9.13 東京高裁 昭和52(行ケ)1 選挙無効請求事件(2)
答弁として、請求棄却の判決を求め、本案前の申立の理由として別紙(三)、請求原因に対する認否及び主張として別紙(四)(五)のとおり述べ、立証として乙第一号証の一ないし四を提出し、甲第一号証の成立を認めた。
別紙(一)請求原因
一 原告は、昭和五一年一二月五日に行われた衆議院議員選挙(以下「本件選挙」という。)の東京都第三区における選挙の選挙人である。
二 さて、国会議員の選挙においては、どの選挙人の一票も他のそれと均等な価値を与えられることが憲法第一四条第一項の要求するところであり、居住場所を異にすることによつて投票の価値に差別を設けることは、同項に違反すると解すべきであるところ、本件選挙は、公職選挙法(以下「公選法」という。)第一三条、別表第一及び同法附則第七項ないし第九項による選挙区及び議員定数の定めによつて実施されたものであるが、右規定による各選挙区間の議員一人あたりの有権者分布差比率は最大三・五対一に及んでおり、これは、明らかに、なんらの合理的根拠に基づかないで、住所(選挙区)のいかんにより一部の国民を不平等に取り扱つたものであるから、憲法第一四条第一項に違反し無効とされるべきである。
三 よつて、原告は、憲法第一四条第一項及び公選法第二〇四条の各規定に基づき、自らが選挙人である選挙区における本件選挙を無効とする旨の判決を求めるため本訴請求に及ぶ次第である。
別紙(二)請求原因の補充(原告準備書面)(被告の主張に対する反論)
原告準備書面(一)
第一、「代表の基礎」――人口比例の原則(註一)
一、現代における代表民主制は、「一人一票」の原則と「多数決」原理とを大前提とする。したがつて、「投票の価値」の平等を憲法上の要請として承認する立場に立つ限り、「代表」は論理必然的に「人口」に比例するものでなければならない。
けだし、そこに非人口的要素を加味することを許すならば、たとえその立論が選挙制度の目標とされるべき「公正かつ効果的な代表」の確保という美衣を纏つたとしても、それは、所詮、マイノリテイ擁護論を議員定数配分に


